2020年度入学前課題の表彰が行われました

人文学部では11月25日、12月2日の両日、2020年度入学前課題最優秀賞・優秀賞の表彰を行い、人文学科1年生・萩野尚佳さんに最優秀賞、同・松原和佳奈さん、河上優亜さんに優秀賞を贈呈しました。
 
人文学部では例年、全入学者に対して課題図書を指定し、その内容と感想をまとめる入学前課題を課しています。4月には三百篇を超える入学前課題が集まり、そのなかからゼミ選考(第1次)、5.5年教育プログラム委員による選考(第2次)を経て候補作を10篇に絞り込んだ上で、全新入生による投票で最優秀賞・優秀賞(2名)が選ばれます。今年度は新型コロナウィルスの流行拡大により、通常であれば前期のうちに行われるはずの投票が後期に延期され、表彰式もゼミごとの個別開催となってしまいましたが、新入生全員が候補作10篇をじっくりと読み、例年と変わらない充実した選考・投票が行われました。

 
最優秀賞に輝いた萩野さんは、9冊の指定図書のなかから森絵都『カラフル』を選び、小説のテーマを分析した上で、過去に読んだほかの作品と比較しつつ論をまとめました。優秀賞2篇(松原さん、河上さん)はいずれもフランツ・カフカ『変身』を取りあげたもので、主人公の奇抜な運命に焦点をあてて考察しています。これら最優秀賞・優秀賞に選出された入学前課題については、人文学部で発行する「人文通信」に全文が掲載される予定ですので、ぜひご一読ください。
 
入学前課題の指定図書は、人文学部における1年次生向け講義「人文の知1~9」の担当教員がそれぞれ推薦したものであり、人文学部の専門教育へとスムーズにつながってゆくよう工夫が凝らされています。高校までの学習内容を踏まえ、よりひろい視野を持って専門的な学知の修得をはかる人文学部の教育のなかで、入学前課題は重要な位置を占めています。

 
 

ゼミで表彰状を受けとる萩野さん(最優秀賞)

ゼミで表彰状を受けとる萩野さん(最優秀賞)