人文学部の3年次矢嶋ゼミ生と大学院生が、たつの市の観光推進について考えるフィールドワークを行いました

映画『男はつらいよ』シリーズのロケ地であったことがわかる店頭ディスプレーがありました
本学は、西兵庫信用金庫、公益財団法人しそう森林王国観光協会、たつの市観光協会と連携した地域活性化プロジェクトである「神戸学院大学 × 西兵庫信用金庫 地域活性化プロジェクト」に取り組んでいます。人文学部3年次の専攻演習Ⅰ矢嶋ゼミは、経済学部関谷ゼミとともに本プロジェクトに参画しています。

糀店では現役で使用されているレンガ造りの麹室を見学しました

下川原町では住宅地図を使って町並みの変化を確認しました
2025年度の矢嶋ゼミでは、たつの市の龍野城と国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建地区)に選定されている龍野城下町(川西地区)の魅力的な景観の発信に取り組むこととし、5月18日(日)に、矢嶋ゼミに所属する3年次生15名と修士課程大学院生1名が、現地で、龍野城や城下町を見学したり、関係者にヒアリングをおこなうフィールドワークを実施しました。

醤油蔵が建つ用水路沿いで試験撮影を行いました
姫新線本竜野駅に集合し、たつの市の地場産業である醤油のメーカーや素麺製造の組合が見える通りを、矢嶋教授による説明を受けつつ歩き、揖保川に架かる龍野橋を渡って龍野城下町の重伝建地区に至りました。ここで、連携先である西兵庫信用金庫とたつの市役所の職員と合流し、老舗の糀店を営む井戸正文たつの市観光協会会長に、龍野における醤油や味噌醸造と水環境の関わり、町並み保存に向けた地元の動き、店主が店を継いで現在までに至ったライフヒストリーについて伺いました。
このあと、班に分かれて、重伝建地区に含まれる下川原町の町並みがどのように変化したのか、高度経済成長期の住宅地図を用いて比較したり、古い醤油蔵が残る用水路沿いで景観の発信に向けた試験撮影を行いました。

龍野高等女学校跡の記念碑から城跡が近代に公共用地化されたことを理解しました
午後には、龍野城内にあるたつの市立龍野歴史文化資料館で、館長から城下町の成り立ちについて説明を聞き、城主であった脇坂家に伝わる槍や豊臣秀吉の直筆とされる古文書の特別展示を見学しました。このあと、班ごとに復元された本丸御殿を中心にして、発信に向けた試験撮影に取り組んだのち、醤油ロマン館など重伝建地区のキーとなる施設を見学したり町並みを視察しました。

たつの市立龍野図書館では郷土書コーナーを見学しました

立町で再び住宅地図を使って町並みの変化を確認しました
ゼミでは、班ごとにフィールドワークの結果をまとめて発表することになっており、今後の研究の展開へとつなげていく予定です。
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