人文学部の3年次矢嶋ゼミ生が、明石市のバス路線活性化策を考えるための夏合宿研究調査を行いました
人文学部3年次の専攻演習Ⅰ矢嶋ゼミは、本学社会連携グループが明石市都市総務課、神姫バス、山陽バスと産官学連携として取り組んでいる「明石市内バス利用促進プロジェクト」に、経済学部の関谷ゼミ3年次生有志、総合リハビリテーション学部の糟谷ゼミ3年次生とともに参画しています。
9月2日~4日にかけて、矢嶋ゼミでは、明石市大久保町の高丘東地区住民のバス利用促進に関する研究調査のための夏合宿を実施し、15人が参加しました。矢嶋ゼミにおける合宿形式での研究調査は、コロナ禍前の2019年に実施して以来でした。
9月2・3日には、高丘東地区と近隣に位置する明石市立石ヶ谷公園・明石中央体育会館において、住民とバスや施設の利用者に向けての聞き取り調査を、高丘校区まちづくり協議会と石ヶ谷公園・明石中央体育会館を指定管理する神姫トラストホープ(株)の協力を得て行いました。また、大久保駅と高丘東地区を結ぶ路線バスや、矢嶋ゼミが2011~2019年度にかけて夏合宿研究調査を実施した加古川市東神吉町・西神吉町を通って宝殿駅・北条駅間を運行する路線バスに乗車し、運行本数の現状についての示唆を得ました。高丘東地区住民への聞き取り調査は、高丘1丁目・2丁目集会所、高丘校区コミュニティセンター、高丘校区まちづくり協議会事務局で行われ、延べ29人の住民から、バス利用や食料品購入の現状や高丘東地区への愛着、石ヶ谷公園・明石中央体育会館の利用可能性について、話を伺いました。
9月4日には、2014年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』放映時にコンテンツツーリズムの対象にもなっていた東神吉町神吉地区を踏査し、戦国時代に羽柴秀吉によって落城した神吉城跡(常楽寺)や、城跡のある神吉地区が位置する河岸段丘などを観察するフィールドワークを行いながら、徒歩で加古川市立加古川ウェルネスパークに至りました。午後には、ウェルネスパーク見学を、企業訪問を兼ねて実施し、指定管理企業体であるスポーツと文化のまちかこがわ健幸パートナーズを統括するTC神鋼不動産(株)の大西ウェルネスパーク館長より、公共施設の指定管理事業についての説明と館内の案内を受けました。学生からは集客のための工夫などについて質問がありました。ウェルネスパーク図書館では、(株)図書館流通センターの稲月図書館長から、公共図書館の運営や独自資料としての郷土書コーナーの充実についての説明を受けた後、郷土書コーナーでは矢嶋教授が、加古川市の自治体史や統計書、史跡に関する市の報告書、教育委員会が発行した昔話集を手に取って事例として示すと、学生は各自のゼミ研究テーマとして関心を持つ郷土資料を探し、読み込んでいました。この後ウェルネスパークのバス停で解散し、学生は1日3便にまで減った路線バスに乗車して加古川駅に向かいました。
研究結果は、ほかのゼミとともに、11月9日に明石市都市総務課やバス事業者に報告する予定です。
[こちら]のページに別の写真が掲載されています。
5月20日に矢嶋ゼミが高丘東地区で行ったフィールドワークについての記事が[こちら]に掲載されています。
6月8日にこのプロジェクトが行った参加ゼミ生による企画案の発表・意見交換会についての記事が[こちら]に掲載されています。