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文化構造論講座
文化の構造そのものの組成を探求しようとするところに、本講座の特徴がある。外界が文化の構造にどのような影響を与えたか、あるいは、当該文化圏が一定の文化構造を持っているのはなぜかといった事柄を、多角的な視点から複合的に把握することを試みる。
その題材は、極めて広範であり、芸術、歴史、哲学、社会学、人類学など、あらゆる分野を包含する。これらの総合的な検討から、ヨーロッパ文化の本質と日本の近代化との関係の考察に至ることが望まれる。[担当教員]
赤井 敏夫(あかい としお)教授:英語圏文化、植民地研究、映像学
上田 学(うえだ まなぶ)准教授:映画・映像学、日本思想史 -
芸術文化論講座
演劇、日本の芸能、舞踊、クラシック音楽、現代音楽、音楽理論、作曲、絵画、彫刻、デザインといった芸術を、「身体芸術」、「音響芸術」、「視覚芸術」として捉え、それらを「創造」、「企画」、「享受」といった視点から広く柔軟に研究、考察する。
学修者は、本講座を通じて、芸術文化に対する総合的で幅広い知見を獲得するとともに、各分野の専門的な調査、研究、実践を行い、更にそれを基盤に自らの研究世界を自律的に追求していくことが可能となる。[担当教員]
宇野 文夫(うの ふみお)教授:作曲、クラシック音楽、現代音楽、音楽批評
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言語文化論講座
言語そのものを研究対象とする言語学の講座である。例えば、日英の言語の比較、語や表現の持つ多義性、心と言葉の関係、書き言葉と話し言葉の関係、といったことが研究課題となる。英語と日本語を第一の対象としつつ、中国語、ドイツ語、フランス語などその他の言語も視野に入れて研究できる。
学修者には、言語学の基礎的な素養、英語を対象とする場合は英語学の基礎知識、日本語を対象とする場合は日本語学の基礎知識が、それぞれ必要である。[担当教員]
出水 孝典(でみず たかのり)教授:英語学、語彙意味論
野田 春美(のだ はるみ)教授:現代日本語学 -
表現言語論講座
文学を研究する講座で、日本語の現代文と古典、英語による文学を対象とする。テクストに対する読解を深め、そこから様々な人間像を引き出すことがテーマとなる。文学の面白さの源は、奥深くとらえどころのない読解、即ち「読み」というものの危うさにあり、それこそが更なる探究に向かう推進力となる。
主な研究対象は、現代小説、日中の演劇の比較、日本の中世・近世の和歌、漢文学、19世紀から現代にいたる英文学であり、日本と外来文化との関係や、解釈の正当性についてなど、学修者の興味に従ってその範囲は様々な方向へ広がっていく。[担当教員]
中山 文(なかやま ふみ)教授 現代中国文学・演劇
長谷川 弘基(はせがわ ひろき)教授 英米文学、近現代アイルランド文学
中村 健史(なかむら たけし)准教授 国文学、和歌、和漢比較文学 -
歴史情報論講座
各地域の歴史情報から歴史社会文化を考察する講座で、扱う分野は日本史、東洋史、西洋史に分かれている。各分野とも、歴史学の基礎となる資料の扱いについて学修し、それに基づいて調査研究、並びに考察を行う。
新聞・オンラインも含めた文献資料、漢文による歴史書、最新の歴史論文などが、その対象となる。その特色は、
- 個別分野に偏ることなく研究室連携で指導すること
- 現場に出かけ、歴史景観・風土・物語などを、実体験するフィールドワークを重視すること
である。
担当教員は、歴史的まちづくり・近代世相史・災害史、チベットと中国の関係・茶文化、ドイツ政治史・グローバルヒストリーなどを研究対象としているため、それらの研究指導も可能である。
[担当教員]
大原 良通(おおはら よしみち)教授:東洋史、古代チベット史
森栗 茂一(もりくり しげかず)教授:日本史、都市民俗学
北村 厚(きたむら あつし)准教授:西洋史、ドイツ現代史